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夫が婚姻前に蓄えていた預貯金の一部が特有財産と認められた事例

ご相談内容

依頼者のAさん(夫)は、妻のBさんと離婚しようとしていましたが、財産分与が大きな争点となり、話し合いがまとまりませんでした。

Aさんは別居時に2000万円ほどの預貯金や株式があり、婚姻時にも同程度の預貯金や株式があったので、別居時の預貯金は全て特有財産と主張しました。

解決内容

離婚訴訟の中では、婚姻時及び別居時の預貯金額や株式として何があったのかについて主張立証が行われ、Aさんの財産がどの範囲で特有財産(財産分与の対象とならない財産のこと)となるかについては、大きな争点とはなりませんでした。また、本件では、親権についても争いがあり、双方譲らなかったので、和解の話は一度もないまま判決手続きとなりました。

一審判決は、夫婦共有財産のうち、Aさんの特有財産はほとんどないと認定し、財産分与については900万円を支払えというものでした。一審の裁判所の考え方は、たとえ、婚姻時に預貯金があったとしても、それが銀行口座にあり、それが減っていなければ、残された財産は特有財産と認めるが、一旦減ったり、なくなったりすれば、同じ口座であっても、その後に増えたお金は、婚姻期間中に夫婦で形成された財産なので、特有財産ではないという考えに基づくものでした。

私たちは控訴をして、Aさんの特有財産の主張を行いました。確かに、Aさん名義の預貯金等は、口座間の移動や株式に変えるなどして変動はありましたが、別居時に2000万円もの預貯金が残されていたのは、まさにAさんが婚姻時に有していた預貯金があったからであること、婚姻期間自体は5年ほどだったので、たった5年間で2000万円もの財産を形成できないということも主張しました。

控訴審では、裁判官もAさんの言い分について理解を示してはくれましたが、やはりお金の動きについて全て立証できないと、特有財産と認定することは難しいのではないかという話もありました。

しかし、株式を売り買いしたり、証券会社を変えたりしていると、なかなかその全ての動きを証明するのは困難でした。ただ、私たちの主張に根拠があることは認めてくれたので、裁判官がBさんに対し、強力に和解を勧めてくれたこともあり、財産分与の支払額を400万円とすることで和解が成立しました。

財産分与については、婚姻した時に有していた財産は特有財産となるので財産分与の対象にはならない、と一般的に言われていますが、裁判所の特有財産の判断は、最近は非常にシビアになっていると言えます。

結婚前から有していた預貯金は、定期預金等にして婚姻期間中は全く手を付けていないということであれば、認められると思いますが、一旦引き出すと、少なくともその部分について特有財産であると主張する場合には、預金の取引履歴一覧等を根拠に、そのほとんどのお金の流れ、つながりをきちんと立証する必要があります。

財産分与で特有財産の主張をする場合には、このように立証手段が非常に大事となりますので、是非我々弁護士にご相談ください。

解決事例

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ここでは事務所が解決した事例の一部をご紹介しています。

 

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夫が婚姻前に蓄えていた預貯金の一部が特有財産と認められた事例

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